韓国マーケティングの費用相場【2026年版】|いくらかかる?NAVER広告・カカオ・EC出店・インフルエンサーの料金目安と月額予算の組み方

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はじめに|「月30〜80万円」の中身を、韓国側の単価から分解します

韓国マーケティングを検討し始めた担当者が最初にぶつかるのが、「結局いくらかかるのか」という問いです。日本語で検索すると「月30〜80万円が目安」「インフルエンサー1件5〜50万円」といった数字が出てきますが、根拠が示されている記事は少数です。

 

本記事では、韓国側の一次情報から費用を積み上げます。NAVER検索広告のクリック単価の下限、カカオの公式ドキュメントに載っている最低日予算、クーパンの公式手数料表、2025年に改定されたNAVERスマートストアの手数料、韓国のインフルエンサー市場の相場、韓国国内の代理店手数料の慣行。これらをウォン建てで並べたうえで、2026年9月末の為替で円換算し、月額予算のモデルを3つ示します。

 

対象は、韓国市場への進出や越境販売を検討している日本企業のマーケティング担当者・経営者です。韓国マーケティングの全体像は韓国マーケティング戦略ガイド【2026年版】で扱っているので、本記事は「お金」に絞ります。

 

なお、記事中の円換算は1円=約8.6ウォン(2026年9月30日午後のKB国民銀行の売買基準率、100円=863.57ウォン)で統一しています。

 

先に結論|施策別の費用早見表

まず全体像です。

「韓国側の最低ライン」は媒体の公式値または公式パートナー代理店の公開値、「実務上の目安」は韓国の運用代理店が公開している実績値です。

 

以下、この表の根拠を施策ごとに説明します。

 

前提|韓国の広告市場はオンラインが6割

予算を組む前に、市場の構造を1つだけ押さえておきます。

韓国放送広告振興公社(KOBACO)が2026年1月に公表した「2025年放送通信広告費調査」によると、2024年の韓国の総広告費は17兆1,263億ウォン、そのうちオンライン広告は10兆1,011億ウォンで構成比59.0%です。2025年の推定値ではオンラインが10兆7,204億ウォンまで伸びる一方、放送広告は13.8%減と見込まれています。

 

日本企業が韓国で予算を組むなら、テレビや紙よりデジタルを優先するのが自然です。そしてデジタルの中心にあるのが、検索のNAVER、メッセージのカカオ、ECのクーパンという3つのプラットフォームです。本記事の費用も、この3つを軸に整理します。

 

NAVER広告の費用|クリック70ウォンから、ただし口座開設に条件があります

NAVERの広告は大きく「検索広告」と「成果型ディスプレイ広告」に分かれます。

両者の使い分けはNAVER広告(SA / Shopping / Display)の使い分けで解説しているので、ここでは金額に絞ります。

検索広告(パワーリンク・ショッピング検索・ブランド検索)

 

入札の下限は70ウォンですが、実際に支払うクリック単価は競合との入札で決まります。韓国の運用代理店が公開している実績値では、検索広告の平均クリック単価は500〜2,000ウォン、円にして58〜230円程度です。円換算すると、日本のリスティング広告と桁感は近い水準です。

 

ブランド検索は「クリックがゼロでも定額」の商品です。

自社名で検索されるようになる前に契約しても効果が出にくいため、認知施策が回り始めてから追加する順番が実務的です。

 

成果型ディスプレイ広告(旧GFA)

NAVERのニュース・スポーツ・ライフスタイル面などにバナーを配信する運用型広告で、2020年に「GFA」から「成果型ディスプレイ広告」に名称が変わりました。課金はCPC・CPM・CPV(動画)から選べ、最低契約額や最低執行期間はありません。日予算は1万ウォンから設定できますが、韓国の代理店は「意味のあるデータを取るには日3万ウォン以上」と案内しています。月に直すと90万ウォン、約10万円がテストの最低ラインです。平均クリック単価は300〜1,400ウォンと、検索広告より3割ほど低い実績が公開されています。

 

日本法人がつまずく「口座開設」の条件

費用より先に問題になるのが、広告アカウントの開設です。NAVERの公式パートナー代理店が公開している情報では、NAVERは広告主に韓国の事業者登録番号、韓国の銀行口座、事業者情報を記載した韓国語サイトの3点を求めます。日本法人が単独で開設するのは難しく、実務では韓国のパートナー代理店を通じて英文の登記事項証明書を提出し、審査のやり取りを韓国語で行う形になります。開設までは1週間程度が目安です。

 

つまりNAVER広告の予算には、媒体費とは別に「開設と韓国語対応を担う窓口」の費用が乗ります。この構造は後述の「代理店の選び方」で改めて整理します。

 

カカオの費用|広告は日1万ウォンから、メッセージは1通15ウォン

費用面のポイントは、公式ドキュメントに最低額が明記されていることです。

 

カカオトークを企業が使う方法の全体像はカカオトークを企業が使うには?にまとめています。

カカオの公式ガイドには「事業者登録番号なしでも広告アカウントを作成できる」と書かれています。

ただし後から番号を追加登録することはできず、アカウントの譲渡もできないため、本格運用するなら最初から法人情報を整えて作るのが安全です。

 

2026年に変わった点:チングトクは終了、アルリムトクは1通7〜13ウォン

2025年12月31日でカカオの「チングトク」は終了し、2026年1月からは「ブランドメッセージ」に置き換わりました。日本語の解説記事の多くはまだ旧名称のままなので注意してください。ブランドメッセージの単価はカカオ本体が公開しておらず、配信事業者ごとに異なります。公開例では友だち向けが1通23〜25ウォン、友だち以外向けが33〜35ウォン(Hackle、2026年1月基準)、別の再販事業者ではテキスト型53ウォン・画像型83ウォン・ワイド型88ウォン(SOLAPI)という水準です。

 

注文確認や配送通知に使う「アルリムトク」は、カカオ本体は単価を公開しておらず、公式ディーラー各社との契約になります。2026年7月時点の各社の公開料金は1通7.12〜10ウォン、再販事業者経由で10〜14ウォンです。円にして約0.8〜1.6円と安い一方、韓国の事業者情報とディーラー契約が前提になるため、日本法人は代理店経由が現実的です。

 

ECモールの手数料|クーパンは4〜10.9%、NAVERスマートストアは2025年に改定

それでは費用面を説明します。

出店手順は韓国越境EC完全ガイドで扱っています。

クーパンの公式カテゴリ料率表は「2019年11月25日基準」の表記のままで、2026年3月時点の第三者の整理でも同じ値が使われています。改定の公示は確認できていませんが、出店前に最新の公式ページを確認することをおすすめします。

 

NAVERスマートストア

NAVERは2025年6月2日に手数料体系を変え、それまでの「NAVERショッピング売上連動手数料2%」を廃止して「販売手数料」に移行しました。さらに2025年10月1日決済分から、NAVERペイの注文管理手数料(決済手数料)が引き下げられています。

改定前は「売上連動2%+決済手数料」の体系だったため、古い数字のまま残っている解説記事もあります。

 

インフルエンサーの費用|マイクロ層で1件数十万〜200万ウォン

韓国のインフルエンサー費用の決まり方は韓国インフルエンサー費用の決まり方で詳しく解説しています。

2026年の韓国側の公開値を整理すると次のとおりです。

いずれも韓国のインフルエンサーマーケティング事業者が参考値として公開している範囲で、業界団体の統計ではありません。

 

投稿を広告素材に二次利用する場合は、基本料の20〜50%以上が上乗せされます。2026年の韓国の見積もり式として「Instagramフィードはフォロワー1,000人あたり1万ウォン、リールやショート動画は平均再生1,000回あたり2万ウォン」という目安も公開されています。

 

一方、クラウドソーシングで小規模案件を発注した場合の実勢は平均15万ウォン程度で、上の表より1桁安くなります(規模区分の定義が事業者ごとに異なる点には注意が必要です)。差が出る理由は、投稿の質と成果責任の有無です。韓国の事業者のブログでも、「単価を分けるのはフォロワー数ではなく、到達や保存・共有の実績」と説明されています。

 

制作・運用の費用|韓国側の実勢と、日本企業に必要な業務範囲

制作物

韓国のクラウドソーシング大手が公開している取引データでは、ランディングページ制作は平均49万ウォン(約5.7万円)です。これは韓国語で発注し、韓国語で検収できる場合の制作費で、日本側のディレクション・翻訳・ローカライズは含みません。テンプレート修正なら6〜10万ウォン、ブランド設計を含むレスポンシブ対応で30〜80万ウォン、EC連携などを含むプレミアム帯で100万ウォン以上(取引データ上の最高は120万ウォン程度)という分布です。商品詳細ページは平均13.7万ウォン、会社紹介サイトは平均70万ウォン程度です。

 

翻訳は、外国語から韓国語が1枚(550字、空白除く)1.5万ウォン、韓国語から外国語が2万ウォンが標準的な料金で、専門分野は最大1.5倍になります。ここで注意したいのは、「翻訳」と「マーケティング用のコピーの書き直し」は別物だという点です。直訳のLPは韓国の読者に刺さらないため、翻訳費とは別にローカライズの予算を見ておく必要があります。

 

運用代行

韓国のクラウドソーシングで広告運用を外注した場合の実勢は、月平均100万ウォン前後(約11.6万円)です。小型キャンペーンで10〜50万ウォン、複数SNSと企画を含めて100万ウォン程度という分布が複数のプラットフォームで公開されています。ただしこれは媒体運用の作業費で、市場調査・戦略設計・韓国語での媒体社対応・日本語での報告は含まれていません。日本企業が実際に必要とする業務範囲とは異なる点に注意してください。

 

ここで知っておくべき韓国の慣行があります。NAVER検索広告では、広告主は代理店手数料を負担しません。NAVERが広告の有償消化額の15%を公式代理店に支払う仕組みだからです。月100万ウォンを消化すれば、代理店はNAVERから15万ウォンを受け取ります。代わりに、広告主が直接運用した場合に受けられる「消化額5%のクーポン還元」は代理店運用では付きません。媒体から手数料が出ない商品(パワーコンテンツやショッピング広告など)については、代理店が別途運用費を請求するのが一般的です。また、代理店の収益が媒体費に連動する構造のため、少額予算の運用や、口座開設・戦略設計・レポートといった媒体費に紐づかない業務については、運用手数料を別途設定するのが韓国でも日本でも一般的です。

 

月額予算の組み方|3つのモデル

ここまでの単価を使って、InFluKが試算した月額モデルを3つ示します。金額は媒体費と韓国国内の外注費の合計で、日本語窓口や戦略設計を担う日本側の代理店費用は含めていません。あくまで「韓国側の単価から積み上げるとこの規模になる」という目安です。

 

 

日本の代理店が示す「月30〜80万円」が媒体費込みなのか手数料のみなのかは記事ごとに異なりますが、標準モデルの規模に日本語での窓口・戦略・レポート業務が乗ると考えれば、桁感としては整合します。媒体費が同じでも「誰がどこまでやるか」で総額は変わる、という点を押さえてください。

 

予算を決めたら、KPIの設計は韓国マーケティングのKPI設計テンプレを参考にしてください。

代理店の選び方|手数料の「中身」を確認する5つの質問

韓国マーケティングを外注する場合、日本の代理店、韓国の代理店、その両方を持つ会社の3択になります。

選ぶときに確認すべきことは「手数料率」ではなく「その手数料で何をしてくれるか」です。次の5つを聞いてみてください。

 

  1. NAVER広告の口座は誰の名義で開設するか。 自社名義で開設できるか、代理店名義になるか。代理店名義の場合、契約終了時にアカウントと運用データがどうなるかを確認します
  2. NAVER検索広告の運用手数料は媒体費に上乗せか。 韓国ではNAVERが代理店に15%を支払うため、検索広告の運用手数料が広告主負担ゼロでも成り立ちます。上乗せがある場合は、その分の業務内容を確認します
  3. レポートは韓国語の生データを見せてくれるか。 NAVERやカカオの管理画面をそのまま共有してくれる代理店は、数字の透明性が高いといえます
  4. 翻訳とローカライズを分けて見積もっているか。 翻訳1枚1.5〜2万ウォンの単価で、コピーの書き直しまで含まれていることは通常ありません
  5. インフルエンサーの見積もりは何を根拠にしているか。 フォロワー数だけの単価表ではなく、到達や保存の実績を示せるかを確認します

韓国国内のクラウドソーシングでの運用代行実勢(平均100万ウォン前後、小規模案件中心)と日本の代理店相場の差には、日本語対応・戦略設計・契約規模の違いが含まれます。その差に見合う業務が含まれているかを、上の5つで確認してください。

補足|韓国側から見た「海外マーケティング予算」の桁感

日本企業向けの公的な予算データは確認できませんでしたが、韓国側の参考値を1つ挙げておきます。韓国の中小ベンチャー企業部は2026年の「輸出バウチャー」事業で総額1,502億ウォンを確保し、中小企業1社あたり3,000万〜1億ウォン(約350万〜1,160万円)の海外進出に必要なサービス費用(市場調査・ブランディングなど15種)を支援しています。韓国企業が海外市場に出るときの年間予算の桁として、逆方向の参考になります。

日本企業が韓国進出で使える補助金は、JETROや中小企業基盤整備機構の各制度が対象になり得ます。制度は年度ごとに変わるため、申請前に最新の公募要領を確認してください。

 

よくある質問(FAQ)

韓国マーケティングは最低いくらから始められますか?

媒体費だけなら、NAVER成果型ディスプレイ広告は日1万ウォン、カカオモーメントは広告グループ日1万ウォンから設定でき、最低契約額もないため、少額での出稿自体は可能です。ただし韓国の代理店は「学習が回るのは日3万ウォン以上」としており、需要確認のテストとしては月約14万円(NAVER検索30万ウォン+ディスプレイ90万ウォン)が現実的な最低ラインです。

 

NAVER広告は日本法人でも直接出稿できますか?

NAVERは広告主に韓国の事業者登録番号、韓国の銀行口座、韓国語サイトを求めており、日本法人が単独で開設するのは実務上難しい状況です。NAVERの公式パートナー代理店を通じて英文の登記事項証明書を提出し、開設する方法が一般的です。

 

韓国マーケティング代理店の手数料はどのくらいが適正ですか?

韓国ではNAVER検索広告の運用について、NAVERが有償消化額の15%を代理店に支払うため、媒体費が一定規模あれば検索広告の運用手数料が広告主負担ゼロになる場合があります。一方、少額予算の運用や、口座開設・戦略設計・日本語での報告など媒体費に紐づかない業務には運用手数料が別途かかるのが一般的です。手数料の有無より「その手数料で何をしてくれるか」を確認したうえで判断してください。

 

韓国インフルエンサーの費用相場はいくらですか?

2026年の韓国側の公開相場(事業者の参考値)では、フォロワー1万〜10万人のマイクロ層で1件数十万〜200万ウォン(〜約23万円)、10万〜50万人のミッド層で200万〜500万ウォンです。投稿を広告に二次利用する場合は20〜50%以上が上乗せされます。

 

クーパンとNAVERスマートストアの手数料はどちらが安いですか?

クーパンは販売手数料がカテゴリ別4〜10.9%に加えて月5万5,000ウォンのサービス利用料がかかります。NAVERスマートストアは2025年の改定後、販売手数料2.73%と注文管理手数料1.77〜3.30%の合計で約4.5〜6.0%です(自社集客分は約4.2%)。料率だけならスマートストアが低い一方、クーパンはロケット配送の集客力があるため、手数料と売上の両面で比較する必要があります。

 

まとめ|費用は「単価×必要量」で積み上げると見えてきます

本記事の要点です。

 

  • 韓国の広告市場はオンラインが59%(2024年)で、予算はNAVER・カカオ・ECの3軸で組むのが基本です
  • NAVER検索広告はクリック70ウォンから、成果型ディスプレイは日1万ウォンから出稿できますが、テストとして機能するのは月約14万円からです
  • カカオは広告グループ日1万ウォン、メッセージ1通15ウォン。2026年からチングトクは「ブランドメッセージ」に変わりました
  • クーパンは販売手数料4〜10.9%+月5.5万ウォン、NAVERスマートストアは2025年改定で合計約4.5〜6.0%です
  • インフルエンサーはマイクロ層で1件数十万〜200万ウォン(事業者の参考値)。フォロワー数より到達・保存で交渉します
  • 月額モデルはテスト約14万円、標準約50万円、本格約150万円。日本の代理店の「月30〜80万円」は、標準モデルの規模に日本語対応と戦略設計が乗った水準と考えると桁感が合います
  • 代理店選びは手数料率より「その手数料で何をするか」。NAVER口座の名義、手数料の上乗せ有無、生データの開示、翻訳とローカライズの区別、インフルエンサーの根拠の5点を確認してください

 

InFluKは、ソウル・釜山の現地法人としてNAVER・カカオ・クーパンの口座開設から運用、インフルエンサーの選定と交渉、韓国語ローカライズまでを一貫して支援しています。「自社の商材と目標なら、どのモデルで始めるのが適切か」という予算設計の段階からご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。

 

韓国マーケティング InFluKのサービスページはこちら:https://influk.bwell.jp/

 

参照